介護付き老人ホームでの理学・作業療法士の働き方

理学療法士の生活

こんにちは。本日は療法士ネタの記事を書きたいと思います。
療法士の方は老人ホーム(以下、介護付きホーム)で働いた経験はありますでしょうか?
フレキシブルな日程で働けたり、時給は高めだったりしていて柔軟な勤務先です。

本日は自分の介護付きホームでの療法士としての経験をまとめたいと思います。

 介護付きホームで理学・作業療法士ってどういう仕事内容なんだろう?

病院ではなくて介護付きホームで勤務するメリットって何があるのかな。

介護付きホームで働く上でのポイントが知りたい!

このような疑問にお答えします。

僕は非常勤で介護付きホームに勤め、3年目です。
スタッフからの信頼も得ることができ、リラックスして勤務できています。

では始めていきます。

療法士として介護付きホームで働くメリット

以下です。

介護付きホームで働くメリット 

・非常勤としてフレキシブルな勤務(週1~)が可能

・高時給(2500円)で探しやすい

・リハビリ部署は少人数で人間関係の悩みが少ない

非常勤としてフレキシブルな勤務が可能

介護付きホームは理学・作業療法士を週1回などの短時間で募集することが多く、隙間時間で安定した収入を得られます。
病院や訪問リハステーションだと週3日以上の募集が多いのに比べるとフレキシブルですね。
僕もメインの勤務先を持ちつつ、少し追加で給与を足したかったので介護付きホームを選びました。
隙間時間で療法士の仕事をしたい方にはとても良い職場かと思います。

高時給(2500円~)で探しやすい

短時間での募集のためか、時給が高めに設定されている場合が多いです。
病院やクリニックだと時給2000円が相場ですが、介護付きホームでは2500円のところも結構あります。探し方は以下で解説しますね。

リハビリ部署は少人数で人間関係の悩みが少ない

リハビリ職が1人~3人と少ないので、周囲に合わせずマイペースに働きたい人には向いていると思います。僕も現在の非常勤先はリハ職1人職場です。先輩とかに合わせるのがストレスになってしまう方にはおススメです。

 

おすすめの勤務先の探し方

どうやって勤務先を探すのかわからない、、

といった方もいるかなと思います。
本日は僕の普段行っている方法を紹介しますね。

PTOTSTネットで絞り込み検索する

僕はPTOTSTネットというサイトでいつも探しています。

個人会員(無料)になっておくと求人情報の絞り込み検索が可能になるので、個人会員になることをおススメします。

↑個人会員になり「求人情報」をクリックすると、上の画面になりますので、「検索メニュー」をクリックします。

↑するとこのような画面になり「勤務先」や「給料から探す」ことができるようになります。

↑できれば時給2500円以上を狙うといいです。常に出ているわけではないのですが定期的に見るようにすれば自分の経験上、1か月以内では見つかると思います。

 

介護付きホームで働く上で大切なポイント【発想の転換が必要かもです】

 介護付きホームで療法士をする際のポイン

・評価と環境整備がメイン業務です

・専門的訓練は最小限にしましょう

・ポジショニングや車いすの選定は積極的に関わりましょう

・評価と環境整備がメイン業務です

介護付きホームはリハビリ病院とは異なり、機能回復が目的の施設ではないです。
大事なのは、「ご利用者の体力に合った生活環境がキチンと提供できているか」です。

そのために身体機能の評価が役立ちます。

 

 主な確認ポイント

☑立ち上がりが大変そう!!→何か補助物があれば楽に移動できるようにならないか?

☑よろよろ歩いている→杖や歩行器で転倒のリスクは抑えられないか?

☑転倒した!!→理由を考えましょう。室内の環境で不十分はないか確認?

このような点を確認します。

専門的訓練は最小限にする

療法士だと専門的な訓練を行いたくなりますよね?(例えばPNF、認知リハや歩行介助など)
ただそのような介入はあなたしかできないので、継続性が低いですし、果たして週1回わずかな介入で効果を期待できるのでしょうか?

自主トレとして介護士さんにストレッチなど似たようなことをお願いするのもなるべく避けて下さい。
(介護士さんは他にも死ぬほどやることがある。また、何人もの介護士さんが同じようにできる保障はない)

これをいうと元も粉もないですが、「中途半端な身体機能回復」は転倒のリスクを高めるため、おススメしません。

特に「歩行見守りレベルの方」は歩行訓練などで身体の調子が上がってくると1人で歩きだし、転倒するケースが多いです。あえて介入しないで様子見する、または歩行訓練ではなく安全な生活動作を徹底的に行うことの方が事故予防の観点から大切ではないでしょうか。

 

 ポイン

・あえて専門的な運動をしない方が利用者の安全な生活につながる可能性もある

じゃあ介護付きホームでは機能訓練はいっさいやらない方がいいのか?と疑問がありますよね。おススメする身体機能訓練は以下になります。

 介護付きホームでもおススメできる身体機能訓練

・集団体操

・動作方法の指導

これらの方法であれば継続性を持って介入を行うことができるかなと思います。(動作方法は利用者さんが毎日の生活で意識しやすいため)

ポジショニングや車いすの選定、室内環境は積極的に関わりましょう

では介護付きホームでの理学療法士の主要な業務は何か?
それは繰り返しになりますが、身体機能評価とそれに基づいた環境設定になります。

 具体的業務内容

・拘縮予防のポジショニング

・車いす選定

・手すり位置の判断

寝たきりの方に対し、関節が拘縮しないようなポジショニングを評価しましょう。

車いす座位が崩れたままの方や、サイズが合っていない車いすを使っている方が結構多いので、そこは療法士が確認して適切なものを選定していく必要があります。

転倒予防のために手すりの設置が必要になってきます。

ポジショニングとか車いすの選定って病院時代にあまりやっていなかったから自信がないなあ。

このような方もいますよね。僕もそうでした。

ここでは介護付きホーム初心者の療法士が車いすの選定やポジショニングを勉強するおすすめのページを以下に貼り付けておきます。

 ①・「高齢者のための車いすフィッティングマニュアル」
リンクはこちら
vol18.pdf48ページ位あり、細かい知識まで載っています。寸法合わせ、種類をどうするかなど興味のある点だけを見てもらっても十分だと思います。

②「介護職のための拘縮ケア完全マニュアル」
リンクはこちら
 

こちらのページは拘縮の負担を軽減するポジショニング方法について、無料でこんなに載せていいの?!というくらいの質の高い情報が載っています。
ポジショニングに慣れていない療法士の方も、こまめに見返していけば知識がつくはずです。

介護付きホームで働くと身につくスキル【プレゼン力】

介護付きホームではあなた(療法士)の評価結果を20人くらいいるスタッフの方々に伝達が必要です。
ポジショニングではどこに枕を差し込むのか?
手すりはどこに設置してほしいのか?

を明確に伝える必要があります。

結論から言うと、写真を使った伝達をおすすめします。

写真付き資料を作る

例えば、手すりの設置についてはつけてほしいところに以下のように●印をつけます。

↑このように手すり取付位置を明示して写真でフロアに渡す配慮が必要です。

 避けた方がいい方法

あまり良くないのは、一人のスタッフ口頭で伝えることです。

残りのスタッフには一体どのように伝えるのでしょうか??

全員に紙面で、伝えましょう。

自分の評価結果を20人以上の人にはっきりと伝えるにはプレゼン力が必要になります。
そのためには写真を使って、紙面の形に印刷し、フロアへ渡すなどの配慮が必要です。

介護付きホームで勤務するとそのようなプレゼン力を身に着けることもできるようになりますよ。以上、本日は介護付きホームでの働き方を紹介しました。

 

繰り返しですが、介護付きホームはフレキシブルに勤務できる職場です。

また、業務内容にも十分な奥深さがあります。是非介護業界の療法士にも興味を持って頂きたく思います。

これからも有益な記事を書いていきます。
よろしくお願いいたします。

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