こんにちは。
今回からレポートや論文の書き方についてしっかりと書いていこうと思います。
本日は最初の章で必ずといってよいほど書かなくてはならない「背景」の書き方についてまとめていきます。
✅疑問
・研究背景の書き方を知りたい
・研究背景を書くテンプレ―トを欲しい
今回は背景を書くテンプレートも作りました。
これを書いている僕は医療職で働きながら大学院へ通って4年目。
これまで論文を2本提出し、国内誌は掲載済み1本と国際誌査読中1本です。
英語論文など相当数の論文も読んできているので参考になる情報かと思います。
では始めていきます。
研究背景を書くマニュアル
結論から言うと、このマニュアルに沿って書けば間違いないです。
全部で5つのステップです。step形式にまとめると…
step1 これまでの研究では「〇〇」が明らかになっている
step2 しかし「〇〇」はわかっていない
step3 その問題?を調べる意味はありますか?
step4 調べることが可能か?
step5 研究背景を書く。
おまけ 私たちは「△△」という仮説を建てた
背景テンプレートを使うメリット
「なぜその研究(調査)を行うのか、相手にメリットを示しながら説明できる」
研究背景を建てるために必要な要素がテンプレートに全て入っています。
このテンプレートは論文を書くときはもちろん研究計画書を書くとき、これから新しい研究を始めたい場合にも使うことができます。
具体例
では実際にどのように使うのか具体例を出してみますね。
具体例 step1 これまでの研究では「〇〇」が明らかになっている
例えば、あなたが経済関係の学部だとして「コーヒー豆」をテーマにしましょう(適当な設定です、コーヒー好きなので)。
これからコーヒー豆に関する研究計画を立てたい!
研究アイデアの作り方はひらめきでいいです
でも何から始めよう…
「そういえばコーヒー豆の需要が足りないって聞いたことあるな」
それで研究してみるか。
コメント:研究の出発はこんな感じでいいと思います。「コーヒー豆」だと範囲が広すぎて研究計画を建てられません。なんでもいいのでまずはキーワードを絞っていきます。
Step1 「これまでの研究では「〇〇」が明らかになっている」
「コーヒー豆のお需要と供給」についていままでわかっていることを調べよう。論文で調べるぞ。
論文は日本語なら「JSTAGE」、英語なら「pubmed」がいいですね。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
pubmedを使う論文の調べ方は以前まとめましたので参考になるかもしれません。
英語論文の読み方・探し方 【DeepL、Pubmedを活用しましょう】
調べた結果、
なるほど、コーヒー豆は需要が増えすぎていて供給体制が追い付かないらしい。
ということがわかりました。
次に、逆に今わかっていないことはありませんか?
具体例 step2 しかし「〇〇」はわかっていない
(わかっていないこと)
コーヒー豆は需要が増えすぎているところはわかったけど、日本国内でどのエリアで一番供給が不足してるのだろう。
わかっていないことが出ました。次のステップに進みましょう。
具体例 step3 その問題?を調べる意味はありますか?
でもちょっと待ちます。
この問題には調べる意味はありますか?
その問題を調べることで〇〇にとって有益と考える。
これは「調べる意味」があるかな。。
↓
コーヒー豆の供給が不十分なエリアがわかれば、そこに供給体制を強化するような方策をとれるし、利益も絶対出るな。
↓
調べる意味はありそう!
具体例 step4 調べることが可能か?
ところで、その問題をどうやって調べますか?
というか、現実的に調べることができそうな問題でしょうか?
ところで日本国内のコーヒー豆の需要はどうやって調べればいいのかな。。。
↓
コーヒー豆の消費量の一覧を発見。
↓
あった!これで調べられるぞ。
具体例 step5 研究背景を書く
ここまで来たら、これまでのstepの流れをそのまま文章にしてください。
・コーヒー豆は消費が多すぎて供給体制が不十宇分(これまでにわかってること)
・しかし日本国内のどのエリアで不足してるかまでは不明(わかってないこと)
・不足エリアがわかれば効果的な供給体制を立てられる(有益さを示す)
・コーヒー豆の消費一覧のデータを使う(どうやって調べるか)
・本研究目的は日本国内でコーヒー豆が不足したエリアを明らかにすることである(改めて目的を書く)
おまけ 私たちは「△△」という仮説を建てた
もし、可能であれば仮説を建てておくといいと思います。
背景がより一層具体的になり、読み手のわかりやすさが各段に向上します。
例:「コーヒー豆は供給体制の不十分な地方エリアで需要に応えられていないのではないかと仮説を建てた」
Stepに詰まってしまったら
でも全部のstepを踏めない場合もあるよね?
と思うかもしれません。
ですが、このstepを踏めない(どこかで引っかかる研究(調査))は後々問題が起こってくる可能性が
非常に高いです!
参考にした本
↑今回の記事はこの本を参考にしました。
少し例えがわかにくい面もありながら研究論文を1本書き上げるまでの課程がわかりやすくまとまっています。
本日は以上です。
これからも有益な記事を書いていきます。
よろしくお願いします。