・社会人で大学院を考えているけど、学費に見合うのか?
・どのようなモチベーションなら大丈夫なのか知りたい
・大学院に入ってから求められることは何なのか?
今回はこういった疑問に答えます。
これを書いている僕は
・大学院5年目
・学会発表5回、論文も数本投稿できています
・大学院の通い始めは僕も戸惑いや、今から思えば無駄な時間を過ごしてしまったり遠回りしてきました。
これから大学院進学を考える人の参考になればと思います。
■1 社会人で大学院へ進学する際に考えた方が良い3つのこと
① キャリアアップにつながるスキルが身につくのか?
Keywords: MBA、大学教員、データ解析企業
大学院進学を考える理由は人によって違うかと思いますが、キャリアアップにつながるかについては考えた方が良さそうです。
MBA(経営学修士)
最もキャリアアップにつながりそうな学位といえばMBA(経営学修士)ではないでしょうか。MBAもゼネラリスト型、アカデミック型、ハイブリッド型に分かれるみたいです。
こちらにおススメの大学院が乗っているので参考にしてください。僕だったら絶対に国公立にしますね。
教育訓練給付金
特にMBAなどビジネス系の専門職大学院の場合、絶対知っていた方がいい精度が「教育訓練給付金」です。支給要件を満たせば、学位取得経費のうち年間30万円ほどが支給される仕組みです。経営学系の大学院はこの対象になっている場合も多いようなのでこの文部科学省のサイトで調べてみてください。
大学教員
を目指すこともキャリアアップになりますね。僕も入学動機はそこでした。ただ大学教員を目指す場合は、多くの求人で博士課程取得を条件にしているので、修士に加えて最低3年間の博士課程(博士後期課程)に通う必要が出てきます。
しかもこのコロナ渦と少子化で今後の大学教員のニーズが下がる可能性もあるので、大学教員一本に絞るのは危険かもしれないですね。
ここまで読んで頂いた方はMBAも関係ないし、大学教員もニーズが不透明なんてどうすればいいのと思うと思います。僕がおススメと考えるのはデータ解析企業への就職ですね。求人サイトで給与を見ると500万~1000万/年の間で、条件として統計ソフト(R、SPSSなど)の使用経験や会社によっては博士号を条件にしているところもあります。
詳細を見てみたい方は「データ解析、求人」などで調べてみて下さい。これについてはまた詳しく記事にまとめたいと思います。
② 通学時間は長くないか?通信制もおススメです。
次に、通学時間が長すぎないかについても重要ですね。
どうしても入学初年度は学校に通う回数が増えがちです。
僕も初年度は片道1時間15分を週3回とかで通っていました。往復2時間半を週3日なので週に7時間半の損失です。
ですのでなるべく近くの学校に通うのをお勧めしますし、その点はリモート(通信)系の大学は最強ですよね。
通学時間がどうしても発生してしまう場合は、なるべく音声学習とか論文をアプリで読んだり、youtubeで勉強したりなど時間を有効活用するようにした方が絶対いいです。
③働きながら通える学校か?
僕は働きながら通える学校をお勧めします。収入が途絶えた状態で研究のみに打ち込むのはやっぱりリスク大きいかな、とも思います。
働きながらでも「平日1~2時間」、休日に「2~3時間」を目安に勉強できるのであれば十分に卒業可能なはずです。
■2 大学院に入ってから求められること【おススメ書籍2冊】紹介
ここまでは入学者側のあなたの視点で書いていきました。次に大学院を卒業するために求められることを書いていきます。つまり大学院側からあなたに求められるのはどんなことか、書いていきます。
①研究テーマの設定
大学院側があなたにまず求めることはこれです。「え!キャリアアップのことしか考えていなかったなあ」と正直戸惑うかもしれませんし、「まあ適当に考えて済ませよう」なんて思う人もいるかもしれません。
実際にMBAなどでは知識のインプットがメインの学校もあるようで、そのような学校では「キャリアアップ」だけ考えていれば良いかもしれません。
ただ一般の大学院では必ずあなたの研究テーマを求められます。大学教員としてはあなたにいい加減な論文を書かれると大学の評判に関わるので困るわけです。いい加減なテーマを出すと受け入れられません。
なのであなたは「大学教員にこれならいけるかなと思わせる研究テーマを考えなくてはいけません」。
研究テーマはあなたの専門分野で、これまでに分かっていないことで、それを解決することが社会的な利益をもたらすものを設定しましょう。
② 論文を読む
研究テーマの欄で書いたように、まずあなたの専門分野でいままで何がわかっていて何がわかっていないのかを調べる必要があります。
その調べる手段が「論文を読む」ことです。科学的な情報は全て論文として発表されます。論文を読んで、専門分野の最新知識をつけると同時に、現状で不足している者は何か、考えることが必要です。
できたら英語論文を読めるようにしましょう
ちなみにここで頑張って英語論文を読めるようになることをおススメします。英語もプログラミングなどと並んでキャリアアップにつながるスキルです、
英語論文を読んでいるうちに文法やリーディングについては自信がついてくるでしょう。・英語論文の読み方についてはこちらの記事をご参照ください 英語論文の読み方・探し方 【DeepL、Pubmedを活用しましょう】
③論文を書く
大学院の卒業要件として論文の提出を求められます。
論文の書き方については以前の記事「【初心者・学生向け】論文・研究報告の書き方 【初心者・学生向け】論文・研究報告の書き方
に記事にしています。文字が多くて読みづらいかもですが、本気で論文作成する方には参考になると思います。
論文を書き上げるには
「研究テーマの論文調査、研究テーマの立案、教員とのディスカッション、研究安全倫理委員会への提出」の「準備段階」と「実際のデータ収集、データのExcelへの打ち込み、統計ソフトでの解析、論文執筆」
の「実行段階」の2段階があります。
平日1時間~2時間、休日2~3時間をきちんと作業にあてることができれば問題ないはずです。
論文を書く上でのおススメ書籍を2つ載せておきますね。こちらの本は論文を書くマインドについて非常に詳しく書いてあります。
②これから論文を書く若者のために
・こちらの書籍はマインドというよりは実際に書き始めた時に手元に置いておきたい一冊です。
■3 結局、どこがおススメですか?【僕の知識と経験でお答えします】
僕がおススメするのは、国公立であり、学費が安い上に対応する学問領域が広い大学院や通信教育の充実した大学院です。
MBAも取れるし、学費も安い国公立
国公立は学費が年間約52万(法科大学院は約66万)と安く、働きながら通うことができる学部が多い(はず)←(追記:一部の学域ではどうなのか不明です)。学問領域も人文、法学,経営、都市研究、人間健康科学など幅広いのであなたの探している専門領域もあるのではないでしょうか。MBAも取れます。例えばこちら→東京都立大学院学部一覧
学費がとても安い、学位をしっかり取れる
放送大学は学費が年間約23万円と超安いですね。学問領域も社会経営、人文、情報学、環境、健康、心理と幅広いので、おススメです。
放送大学大学院学部一覧
本日は以上です。
これからも有益な記事を書いていきます。よろしくお願いします。