【SPSS】正規性を検定してt検定をする方法【10分でできる】

SPSS

こんにちは、

✅疑問
SPSSで2つの群間の比較を行う方法がわからない
SPSSでt検定やウィルコクソンの検定を行う方法を知りたい

このような疑問に答えます。
僕は医療職で働きながら現在大学院4年目。SPSSやRを使って学会発表や論文投稿を日々行っています。

「SPSSは難しそう、、、数学も統計学も詳しくないし、、、」

以前は僕もそう思っていました。
でも今では大体の解析を行うことができます。SPSSは手順さえ覚えてしまえば数学や統計学の知識はほとんどいりません。場数をこなしていくことで必ず使えるようになります。

✅このような方におススメ
SPSSを使い始めたばかり
卒論等でSPSSを使うことになった

では早速説明していきます。

まず、2群の検定を行うまでにStepが3つありますので一つずつ説明します。

Step1:(パラメトリック・ノンパラメトリック)、(対応のある・対応のない)どの検定を使うか決める

早速始めていきます。
2群間の検定には4種類あり、どれを使用するか決めなくてはいけません。
4種類とは「パラメトリック」、「ノンパラメトリック」、「対応のあり」、「対応のなし」です。

 パラメトリックとはデータが釣り鐘上の正規分布になっていること

ノンパラメトリックはデータの分布が正規分布ではないこと

対応ありとは同じ対象に2回の計測をしていること、

対応なしとは1回しか計測していないこと。

下にまとめておきました。

パラメトリックでは平均値同士を比較しています。対応のないもしくは対応のあるt検定を用います。

ノンパラメトリックでは平均値ではなく、順位同士を比較しています。ウィルコクソンの順位和検定(対応のない場合)orウィルコクソンの符号付き順位和検定(対応のある場合)を使います。

Step2 パラメトリックかノンパラメトリックはどう判断するか??【shapiro-wilk検定】

2点考慮することがあります。

①【これだけ覚えましょう。尺度による検定方法の決定】

名義尺度と順序尺度→ノンパラメトリック検定

それ以外→Shapiro-wilk 検定にかける

名義尺度:名称やカテゴリ分け

順序尺度:順位や病期、5段階の特典など

間隔尺度:温度やテスト点数

比例尺度:身長や体重

です。

②SPSSでのシャピロウィルク検定の方法

間隔尺度や比例尺度で正規性の検定のためにはシャピロウィルク検定を行います。

こちらのデモデータをSPSSに読み込みました。
SPSSへのExcelファイルの読み込み方法はこちらを参考にしてください。SPSSでExcelファイルやCSVファイルを読み込む方法 【まずこれを覚えましょう】

↑「分析」→「記述統計」→「探索的」をクリックです。

↑検定したいデータを「従属変数」に入れて下さい(今回は「背中の角度」)。
そして上から2番目の「作図」ボタンを押してください。

↑「正規性の検定とプロット」にチェックマークを入れて下さい。

↑このような画面になります。
 サイドバーの「正規性の検定」を押してください。

↑「Shapilo-Wilk」の「有意確率」を見て下さい。
 帰無仮説はこのデータは「正規分布である」なのでP<0.05ならば正規分布ではないノンパラメトリックです。p>0.05ならば正規分布であるパラメトリックです。
この場合一番右の有意確率が「0.484」なので「背中の角度」は「正規分布しているためパラメトリック検定」です。

step3 SPSSでt検定を行う

①対応のないt検定

では実際にやってみます。今回もこちらのデモデータをSPSSに読み込ませていきます。

↑左から3行目は男性を「0」、女性を「1」と表しています。左から5行目の「背中角度」を男女で比較していきます

↑メニューから「分析」→「平均の比較」→「独立したサンプルのt検定」を選びます。


↑「検定変数」には比較したい項目(この場合は「背中角度」)を入れて下さい。「グループ化変数」では群分けに用いる項目(この場合は「男0女1」)を入れて下さい

 

↑次に「グループの定義」をクリックです。

男性を0、女性を1として読み込むのでこのように入力します。
「続行」をクリックです。


↑「OK」をクリックです。

↑「独立サンプルの検定」を見て下さい。
「Leveneの検定」は0.05以上であれば「等分散」を示します
「2つの母平均の差の検定」を見て下さい。有意確率は「0.359」です。
これがt検定の結果になります。P>0.05なので「男女間で背中の角度には差がない」という結果になりました。

対応のあるt検定

次に対応のあるt検定の紹介をします。

このような「A条件」と「B条件」を繰り返し同じ被験者が受けた場合の条件間の差を調べてみます。

↑「分析」→「平均の比較」→「対応のあるサンプルのt検定」をクリックします


↑このような画面になるので比較したい2つの項目を選択します。この場合は「A」と「B」ですね。あとは「OK」を押してください。結果になります。

「対応サンプルの検定」の「有意確率(両側)」を見て下さい。
この場合は0.103なのでp>0.05になります。
条件Aと条件Bには有意な差がないことが結果として示されました。

本日は以上となります。
これからも有益な記事を書いていきたいと思います。
よろしくお願いします。

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